寄付により緑化された砂漠の今

 

「緑化ネットワーク」からの寄付後の経過報告をいただきました!(2013/10/25 掲載)




≪はじめに≫

「緑化ネットワーク」では、日本に一番近い砂漠「ホルチン砂漠」で緑化活動を行っています。


「ホルチン砂漠」


・座標 : 北緯42度、東経122度付近
・面積 : 約40,000Km2
      (北海道とほぼ同緯度同面積)

・海抜 : 約200m
       中国7番目の大河、遼河流域の堆積平野

・気候       : 半乾燥・ステップ気候帯
・年平均降雨量 : 約400ミリ
・年平均気温   : 5℃
             (最低-30℃、最高35℃)
・冬季は地表付近の土壌が凍結。 活動期は4月〜10月
 ホルチン砂漠は、日本から最も近い砂漠です。西北西に直線距離で約1,500km、中国東北地方に位置し、かつては満州と呼ばれていた地域でもあります。30年ほど前までは、豊かな草原が広がり、ホルチン草原と呼ばれていました。しかし、今では過放牧や過開墾よって土地が痩せてしまい、急速に砂漠化が進み、中国で最も砂漠化が激しく進む、「激甚地区」の指定を受けています。

 住民の7割がモンゴル族で、多くは半農半牧の質素な生活をしています。しかし、中華人民共和国成立以降、60年間で人口は約4倍、ヤギやヒツジなど小家畜は、なんと約300倍にも増えており、現在でも砂漠化の原因となった無秩序な放牧・開墾に依存する生活を強いられています。本来、疎林草原が広がっていたこの地域では、適切な緑化と、過放牧や過開墾など砂漠化の原因となった人の営みを改めれば、元の姿に戻ることは不可能ではありません。



2012年度 みのりの森報告書

                                                                       緑化ネットワーク
                                                                       代表理事 齋藤晴彦

砂漠緑化事業とは

気を木を植えることは緑化のほんの一部
この事業の目的は、土地が本来持つ生産性を越えた放牧や農業等の活動により、砂漠でなかった場所が砂漠化してしまった場所の植生回復です。元の植生に戻すことがその土地に対して無理がない緑化ですが、日本と違い世界で砂漠化に直面する多くの土地は、半乾燥地(ステップ気候)で、本来高木が蜜に茂る自然環境ではありません。その多くは草原及び疎林です。当会の活動においても、木を植える作業(植栽)はごく一部であり、封柵による家畜の食害除去で植生の自然回復を行ったり、草の種まきや様々な治砂作業など、植栽以外にも多様な緑化に関する作業を行っています。

重要な管理
どの土地でも緑は、作り出すことよりも維持することの方が遥かに困難です。自然条件の厳しい乾燥地では、植えた苗木や茂った草の保護・育成管理には多大な労力・資金が必要です。管理作業が現場での活動の大部分を占めています。

再び砂漠化させない為に
 最も重要なことは、再び砂漠化させないことです。その為には、砂漠化の原因である無理な放牧や耕作などを改めねばなりません。しかし、貧困にあえぐ現地住民の生活を変えることは容易ではありません。
彼らに活動への参加を促し、共に緑を育て守りつつ、緑化した土地を持続可能な範囲で有効に活用することも同時に進めなくてはなりません。緑化活動において最も困難なことは、実はこの地元住民のライフスタイルの転換なのです。
 環境を改善し守る為には、人が変わらなくてはなりません。これは、人類共通の重い課題です。この土地の緑化に関わることで、日本人として今何をすべきかを振り返ってみることができるかも知れません。



 2004~2012年度 みのりの森 活着率 

 緑化面積はカレンダー制作11年目にしてついに9ヘクタールとなりました!
そして今年もまた1ヘクタール分の緑化へ寄付をすることができましたので合わせて10ヘクタール!
 みなさまに心から感謝です。ありがとうございます。

<2004~2011年度全体の植林本数・活着率>
総緑化面積     9ha
総植林本数    11230

全体活着率    109.9
活着予想本数  12341

  
名称 面積(ha) 樹種 植林本数 活着率(%) 生存本数 備考
みのりの森
2004
ポプラ
2000
400
57.7
87.1
1154
348
みのりの森
2005
1 ポプラ 600 89.5 537
みのりの森
2006
1 ニンティアオ 播種 1070 播種による
ポプラ 350 93.0 326 2008年4月植栽
みのりの森
  2007
1 アンズ 250 100 250
黄柳 350 100 350
ニレ 200 100 200
ニンティアオ 播種 播種による
ニンティアオ 1000 38.1 381 2008年4月植栽
みのりの森
2009
2 ニンティアオ 播種 2009年6月播種
アンズ 700 44.4 311 2009年4月植林
アンズ 300 100 300 2009年11月植林
ポプラ 500 98.4 492 2009年4月植林
600 100 600 2012年9月植林
ニンティアオ 400 76.3 305 2012年4月植林
みのりの森
2010
1 ニンティアオ 播種 2010年6月播種
ポプラ 1000 75.5 755
みのりの森
2011
1 アンズ 200 76.4 153
ニレ 400 90.8 363
ニンティアオ 880 88.4 778
みのりの森
2012
アンズ 500 86.8 434
ニレ 350 82.6 289
ンティアオ 250 77.6 194
みのりの森
2013
ニレ 400 74.7 299
ンティアオ 600 67.4 404

アンズ   (潅木)・・・低層防風林として育成する。3年目からは実も成り始め、食品としても換金可能。
黄柳    (潅木)・・・砂丘上に生育し、砂丘の固定化に役立つ。2~3mに成長する。
ニレ     (潅木)・・・2~3mに育つので、地面に近い層の防風林として育成する。
ニンティアオ(潅木)・・・2~3mに育つので地面に近い層の防風林として育成する。

     

写真で見る植林地

1. 2011年度の緑化予定地・フジル地区の着工前の様子です。
   昨年の着工地に隣接して少し海抜が上昇しています。

2. 4月になり、潅水用の井戸を植栽地域の地形に合わせて掘っていきます。
   深さは約25mです。

3. 大型トラクターに機材を取り付けてアンズ植栽用の溝を掘っています。
   深植えで活着率を高めるためです。

4. 今年の着工地は海抜が高いので、従来のポプラではなく灌木が主体になります。
   これはアンズの植栽の様子です。

5. 植栽後は植栽時の溝に沿って潅水をしていきます。

6. 今年はニンティアオも種播きではなく苗木を植えました。
   風で飛ばされることなく高い活着率を確保出来ました。。

7. 5月、各緑化地のアンズに肥料を播く試験を実施。
   成長を促すために各種の肥料を比較試験しました。

8. こちらは2008年植栽のポプラです。
   大きいものは3m前後になりました。

9. 左の写真が昨年の2010年着工地の様子。右の写真はその一年後の様子。
   昨年よりポプラの植栽列がはっきり見えてきました。
  
10. 左の写真が昨年の2004年植栽のポプラ。右の写真はその1年後の様子。
    ポプラは8m近く生長しています。

11. 着工前と比べるとどれくらい植生が増えたかを調査します。
    緑化地の中から数ポイントを抽出して調べています。
    

12. 続いて資源量調査を実施しています。これは住民が利用できる植生の量が
    どれくらい増えたかを調べています。



1番最初の植林地の様子。10年かけてこんなに緑が戻りました。



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